JR福知山線の事故

今日、JR福知山線でものすごい脱線事故があった。死傷者も多数出ており、今後の救出活動で更に増えることは確実だろう。
ニュースではほとんど（全く？）報道されていないが、事故を起こした上り快速とほぼ同時刻に事故現場を通過する予定だった下り特急（北近畿3号）があり、今日たまたま篠山口まで行くためにその列車に乗車していた。同列車は、時刻表では尼崎を9時18分に出る予定となっており、事故現場までは1〜2分の距離。事故は9時19分頃に起こったと報道されていることから、正に危機一髪であった。
私は、3両目のやや後方、右側（対向列車とすれ違う側）の窓際に座っており、事故当時は新聞を読んでいた。変なところで停車するなとは思ったが、急ブレーキが掛かった訳でもなく、しばらくすれば動き出すだろうとそのまま新聞を読んでいた。ところが列車が動き出す気配はなく、列車の左側の道路が何やら騒がしい（野次馬が集まって来る）。他の乗客が車掌に聞いてきたところ、先の踏切で列車と自動車の接触事故があったとの情報が（実は全くのガセネタ）。
30分以上も停車したままで、このままでは埒があかないと同乗していた上司が会社に連絡して、偶々空いていた会社の車で迎えに来てもらうことになった。が、なかなか列車から下りられない。その間にも、外は野次馬が群がるは、パトカー、救急車が多数集まってくるはで、ものすごい騒ぎになっている。これは、ちょっと普通の事故じゃないぞと状況が不明な中でも強く感じる。
1時間ほどもした頃、ようやく社外に出られることに。先頭車両まで行って、そこからはしごで線路脇に下りる。そのまま前へ線路脇を進むと、100mくらい先だったろうか、ぐにゃりと曲がった列車が線路を塞いでいる！　ちょうど家に電話していたが、無意識に「こりゃひどいな」という声が出たのが分かった。明らかに何十人という単位で人が死んでいる規模の事故だ。確かに、事故現場近くに踏切はあるが、事故は踏切の前で起こっており、車内で聞いた自動車との接触事故というのは一目でウソと分かった。
その踏切から外に出て（その際に警官に「早く出ろ！」と怒鳴られたのにはものすごくむかついた。こっちも被害者なんだとどなり返してやりたくなった）、近くのコンビニで車を待っていたが、上空はヘリコプターだらけ（数えたら12機も飛んでいた）！　そのプロペラ音と救急車両のサイレンが響き渡り、まるでダイハードの世界さながらの光景が展開されている！！
当然のことながら、現場周辺の道路は大渋滞になり、かなり待たされたものの会社の車と何とか合流。かなり遅れたものの、篠山口にはたどり着くことができた。しかし、車内のラジオでは最初死者2名と報じられていたが、現場の状況からは「とてもそんなに少ない訳がない！」と強く感じており、案の定、事故の詳細が判明しだすと死者はどんどん増加していく…
帰宅してNHKのニュース10を見ると、私が現場で見た以上の惨事が展開されていた。結果、私は何事もなかったが、もし現場で列車がすれ違って反対側に飛び出した列車が私が乗っていた車両に突っ込んでいたらと考えると、本当にぞっとした。しかし、列車内から見た野次馬達（携帯のカメラを振りかざして事故現場に突進していく奴が沢山いた）のモラルのない姿には本当に腹が立った。事故現場を一目見れば、死者が多数出ていることは分かる筈だ！　それでもお前らはそれを面白がって（他人に自慢するために）記念撮影をするのか！！　犠牲者の方々のご冥福をお祈りします。